其の二 着物の虫干し
着物の虫干しをどのように行っていますか
「箪笥(たんす)の中に入れてあるから大丈夫」と、長年箪笥に入れたままになってはいませんか?
「虫干し」は、着物や帯の湿気を払い、害虫を除去し、シミの点検をする目的で、古くからおこなわれてきました。
着物に風を通し、適度な力を加えることで着物長持ちさせることができます。
特にカビの発生は、箪笥の中にどんどん広がってしまいますので気を付けなくてはなりません。
今回は、「虫干し」についてです。
虫干しのまとめ
「虫干し」の時期、季節
- 土用干し・・・7月下旬から8月頃
- 虫干し・・・10月下旬から11月頃
- 寒干し・・・1月下旬から2月頃
「虫干し」を行う日、時間、場所
- 晴れた日の翌日、または2日以上晴れが続いた翌日に行う
- 10時から15時の間に、1~2時間干すくらいの短時間で行う
- 直射日光や西日の当たらない風通しの良い場所で行う
「虫干し」の仕方、方法
- 着物を吊るす
- たとう紙のお手入れを行う
- 箪笥のお手入れを行う
- ブラッシングを行う
- シミやカビがないか確認する
- 着物をたたむ
- 箪笥に納める
着物のお手入れの為とはいえ、実際なかなか年に3回も、着物を出したり入れたり出来ないのが実情ですよね。
「時間がなくて出来ない」というあなたには、負担に感じない簡単で気軽にできる虫干しの仕方、方法があります。
簡単気軽な虫干しの仕方、方法
- 1年に1度「虫干し」をする
- 衣替えの前に「虫干し」をする
- 1日に引き出しを1段づつ「虫干し」をする
- フォーマルな着物だけ「虫干し」をする
- たとう紙の状態のまま、風を通す
- 箪笥の引き出しを開けるだけ
- エアコンや除湿機を活用する
これなら、すこしはハードルが低くなったと感じませんか。
ずっと箪笥の中に入れっぱなしになるよりかは良いですし、余裕があれば回数を増やせばいいです。
少し手間をかけるだけで、大切な着物や帯を綺麗な状態で長く使うことができます。
「虫干しをしなくちゃ」と思うと面倒になってしまいますが、着物は着ることが1番のメンテナンス。
着物を着る機会を増やし、コーディネートの工夫をするなどして、楽しみながら着物に風を通したいですね。