見えない部分を楽しむ
今回のテーマは、「男物の羽織裏」です。
江戸時代、幕府は贅沢をさせず、倹約させる「奢侈(しゃし)禁止令」を出していました。
そのため人々はどうにかしてお洒落(おしゃれ)をしようと考えました。
そのため、裏地や襦袢などの見えない部分にこだわりました。
「羽織裏」は着姿からは見えませんが、
脱いで初めて他人に見えるといった、
【裏勝り】が美意識の高い着こなしになります。
お客様からのご意向で、
男物の羽織の裏地の肩の部分に、
【墨描きで龍】を描いて欲しいとご依頼がありました。
<原画>
↑紙に描いたオリジナルの原画です↑
<墨流しの下地(裏地)>
<オリジナルの原画を元に輪郭線を写します>
<輪郭線から線を起こし着色して行きます>
少しずつ龍が浮かび上がってきました。
<完成>
↑モノクロでシンプル仕上がりに↑
迫力ある龍の完成です。
脱いだ時にチラッと龍が見える・・・
大人のお洒落ですよね!!
着物を楽しみたいと思っている人に、興味を持ってもらえれば嬉しいです。
素敵ですね。確かに墨流しは羽織り裏にピッタリですね。今、中々男性がお着物にこだわりを持たれる方が少ないのが残念ですね、、