初午と稲荷餅
「初午」(はつうま)と呼ばれる、2月の行事をご存じですか?
今年の2月3日は「初午」でした。
「初午」とは、2月の最初の午の日のことです。
この日、全国各地の稲荷神社で行われるお祭りのことでもあります。
「初午」の由来は、その昔穀物神様が、京都の稲荷山(伊奈利山)に2月最初の午の日に降りたとされる故事から、稲荷神を祭る祭事が行われるようになったとされます。
旧暦2月の初午の日は今の3月にあたり、ちょうど田んぼや畑の準備を始める時期だったため、豊作を願って稲荷神社に参拝する習慣ができました。
ちなみに、稲荷の名は稲作の「稲生り」から来たとも言われています。
今回は「稲荷餅」を、美味しいお抹茶ともにいただきました。
古来、天地万物に神性を見いだし、季節毎のすべての恵みに感謝し、他者への礼節と協調を旨する日本の高い精神性が、豊かな和の文化と歳時記を生み、私たちを育んできました。
コロナ禍の今だからこそ、脈々と受け継がれてきた行事のいわれに思いをはせて。
あたり前のように繰り返される日々の中で、ふと気がつくちょっとした幸せの尊さに感謝の想いを込めて。